そのステップを刻みながら

夜更けの靄が層を成して

部屋の窓を叩く。

交差点の信号には、

誰かが灯している

赤い光が焚かれ続けて、

僕の散らかった部屋も

まだ消えない灯が揺れている。


朝がお日様を連れてくる。

露を乗せた草木と

捨てられた猫が目覚める。

静寂に支配された川に生命が流れ、

羽根を持った生物は飛び立つ。

熊は冬眠しているかもしれない。

それでも、

電車の走る音と

無機質な踏切の声が響く

日常がはじまる。

すべてのものが晴れた空を待っている。


僕は映像を思い浮かべて、

ステップを踏んで進む。

鈍く重い身体は歓喜して、

夜を待っているのだ。


夜はまた降る。

それらが深く積もり

あたりの景色が黒く染まる頃、

僕は2人の場所を目指すのだ。

そのステップを刻みながら。



BGM:君島大空『琥珀の煙景』

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コメント: 2
  • #1

    つち (土曜日, 25 1月 2020 23:48)

    おおーっ!モジプール!いつにも増して詩的だね。なのに、オチは飲み会かーい(笑)
    乾杯!!(*⁰▿⁰*

  • #2

    中村 (火曜日, 28 1月 2020 20:01)

    その翌日、二日酔いとぎっくり腰が同時に訪れるとは!